トラブル回避の心得

介護業界の待遇面はまだまだ良いとは言えません。そのうえ介護職の仕事内容はかなり過酷な部分もあり、各施設では人材の確保に苦労をしているという現状があります。
介護の仕事自体の需要は年々高まっているので、求人募集は常に多数掲載されている状態です。しかし、実際に介護の現場で働いてみて退職する人も多く、離職率が高い業種の一つになってしまっています。
これらのことが原因で、現場は慢性的な人手不足に陥っていることが多く、スタッフの休みの確保が困難になっている場合もあります。人手が足りていないので、スタッフ一人に掛かる負担が大きくなり、肉体的な疲労と精神的ストレスからスタッフ同士の人間関係の悪化などのトラブルが起こっている現場もあります。
また、このような現場では利用者さんへの配慮や気遣いも疎かになりがちで、提供サービスの質の悪さがクレームを引き起こす原因にもなっています。
しかし、このような事態を避けるために、働きやすい環境づくりに力を注いでいる施設長やホーム長などの現場責任者もいます。多くの場合、トラブルの一番の原因はコミュニケーション不足と考え、スタッフ同士のミーティング回数を増やし、事業所や施設全体とスタッフ個別の目標の設定と達成報告を行うなど、スタッフ一人一人が閉鎖的にならず意見や考え方を共有できる関係づくりをしています。このような取り組みは利用者さんへ提供するサービスの質の向上にもつながり、利用者さんからのクレームが出ない素晴らしい施設の実現化にもつながるのです。